季節を楽しむ平家づくり2020.9.10 / COLUMN

31歳。家を建てることが大きな目標だった

僕が家を建てようと決意したのは31歳のときです。住宅を販売する者として、マイホームは自分の大きな目標でした。その頃住んでいた一軒家は築45年で、冬は寒くて、光熱費もかなりかかっていたのもあり、そろそろ僕も新しく家を建てなければという時期でした。

まずは自分自身、無理の無い範囲で予算を決めてそこから土地探しを始めて、私の実家、妻の実家、職場のいずれからもアクセスが良い場所を探っていたところ、見つけたのが76坪の広々とした土地。できれば平家で建てたいという夢と捨てきれない駅近の利便性の間で非常に悩みましたが、予算面、生活環境、平屋を建てることが出来るという総合的な判断で現在の土地を選びました。

平家住まいの工夫

上下階を設けると、階段の昇降やホールなどの移動距離がどうしても伸びてしまいますが、平家住まいは生活導線が圧倒的に短くなるのがメリットです。しかしデメリットもあって、たとえば一つの空間に扉が多くなったり、家族構成によっては生活音が睡眠や学習などの妨げにならない間取りを工夫したりする必要があります。

家は、建てたら終わりではなく、住み始めてから年数が経つに連れてさまざまな変化があるものなので、一過性の要素は盛り込まないようにして、その都度工夫して楽しめる要素を増やす事を意識してコーディネートしました。

季節と時間を楽しむ工夫

季節感を楽しむなら、自然のもの活用するのが一番です。家から桜の木が見える立地なら、それを生かした間取りを作って、家の中から楽しめるようにするといいですね。

我が家のコンセプトは、どの季節でもどの時間でもどんなときでも楽しめること。家の前には琵琶湖方面に大きな田んぼが広がっています。この立地を生かして、のどかで日々変化する田園風景と夕日を眺められるようにリビングを配置し、リビングと中庭、中庭とダイニングスペースが繋がる間取りにすることで、屋内と屋外の隔たりをなくしました。夏場はとても暑い地域ですが、閉塞的な室内にこもっているという感覚がなく、開放的で過ごしやすいです

雨が続いて憂鬱になる時期は、それもひとつの楽しみに取り入れてしまうこともできます。我が家では雨樋に瀬尾製作所さんの「筒-toh-」という鎖樋を選びました。リビングから見える場所と玄関、中庭に一本ずつ取り付けて、雨が流れる様子と涼しい音色を楽しむ事が出来ます。