注文住宅の諸費用ってなに?諸費用の内訳とおおよその費用についてわかりやすく解説
夢のマイホームを実現する手段として、大まかに建売住宅と注文住宅があります。
なかでも、より理想を詰め込めるのが注文住宅です。
しかし、注文住宅で家を取得するとなると、諸費用とよばれる費用が必要となります。
多くの方は「住宅ローンを組めば、何とかなる」と考えますが、実はこの諸費用は、住宅ローンの融資前に支払いを求められます。
そのため、諸費用は原則として現金で用意しておかなくてはなりません。
近年は、その支払い方法もさまざまですが、住宅ローンで補えない以上、現金を準備しておく必要が出てくるわけです。
しかし、肝心の諸費用について、その内訳がわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回の記事では注文住宅でかかる諸費用の内訳についてわかりやすく解説します。
ここではおおよその費用についても説明するので、これからマイホームの取得を考えている方はぜひ参考にしていただけると幸いです。
難しい専門用語は使用せずにまとめるので、まずは気軽に読み進めてみましょう。
注文住宅の諸費用にかかる項目
注文住宅の諸費用は「土地購入」「建物建設」「住宅ローン」の3つの項目に分けて考えるとわかりやすいです。
まずは、それぞれどのような諸費用がかかるのかを見ていきましょう。
なお、ここでは相場として具合的な数字を提示していますが、条件によって大幅に前後するということにご注意ください。
土地購入の項目(300~400万円)
1. |
印紙税 |
2. |
登録免許税 |
3. |
不動産取得税 |
4. |
固定資産税 |
5. |
仲介手数料 |
6. |
手付金 |
土地購入においては「印紙税」「登録免許税」「不動産取得税」「固定資産税」「仲介手数料」「手付金」などの諸費用がかかります。
これら土地購入の項目では、合計で数十万円~数百万ほどの諸費用が必要だと覚えておきましょう。
その相場は合計300~400万円ほどといわれています。
特に税金関連だけで数十万円かかるほか、仲介手数料や手付金などで数百万円かかることもあります。
ただし、ここではあくまでも土地が2,000万円だった場合を仮定しています。
これが3,000万円や4,000万円となると、さらに諸費用の負担も大きくなります。
これら諸費用を融資で賄おうという方もいますが、その場合は住宅ローン自体の審査に落ちることもあるので、融資に頼らずに現金を貯めておくのが賢明です。
建物建設にかかる項目(280万円~300万円)
1. |
登記費用 |
2. |
祭典費用 |
3. |
不動産取得税 |
4. |
固定資産税 |
5. |
デザイン料 |
建物建設においては「登記費用」「祭典費用」「不動産取得税」「固定資産税」などの諸費用がかかります。
これら建物建設の項目でも合計で数十万円~数百万円ほどの諸費用が必要となることを覚えておかなくてはなりません。
その相場は、合計280~380万円ほどと考えられます。
手続き関連だけで数十万円かかるほか、税金でも数十万円ほどかかります。
そこにデザイン料が上乗せされることも多いです。
工務店やハウスメーカーによってはデザイン料だけで数百万円ほどかかるところもあるため、よりこだわりたいということであれば、多めに貯金・貯蓄しておかなくてはなりません。
これらもほかの融資で補おうとすると住宅ローンの審査に影響が出るので、極力は自力で貯めておくのが理想といえるでしょう。
住宅ローンでかかる項目(数十万円~数百万円)
1. |
保証料 |
2. |
保険料 |
3. |
事務手数料 |
4. |
印紙税 |
5. |
登録免許税 |
6. |
司法書士報酬 |
建物建設においては「保証料」「保険料」「事務手数料」「印紙税」「登録免許税」「司法書士報酬」などの諸費用がかかります。
これら住宅ローンの項目でも合計で数十万円~数百万円ほどの諸費用がかかります。
その相場はどれくらい借り入れるかによって大きく変動します。
借入額によって諸費用も変動するため、自分がどれくらいの融資を受けたいのかは先に決めておきましょう。
そうすることで、おおよその諸費用も見えてきます。
仮に一般的な住宅ローンの相場である4,000万円を借り入れた場合、保証料だけで約80万円かかります。
それだけでなく火災保険や地震保険、団体信用生命保険に加入する場合は別途で保険料がそれぞれかかるわけです。
各種保険だけでも、毎月・毎年、数万円ずつかかります。
さらに、ここでも各種税金がかかるほか、司法書士などに依頼する場合はその報酬も必要となってくるでしょう。
それらを合計すると、数十万円~数百万円が必要です。
建物本体以外にかかる付帯工事費
注文住宅は土地を購入して建物を建設していきますが、実はそれ以外にかかる「付帯工事費」とよばれる諸費用もあります。
これは簡単にいうと、物件を完成させるために必要となる工事関連の費用です。
以下が、代表的な付帯工事費です。
- 解体工事費用
- 造成工事費用
- 基礎補強工事費用
- 電気設備工事費用
- 内装外装工事費用
特に注文住宅となると、その土地に新たな物件を建てることになるため、ほかの工事費用も必要となるわけです。
ここから、それら付帯工事費についてさらに詳しく見ていきましょう。
1.解体工事費用
通常、整地された土地に建物を建てる場合は解体工事も不要です。
しかし、すでに既存の物件が建っている場合には解体工事が必要となります。
解体工事費用は依頼する解体工事業者によっても異なるのですが、約30坪の敷地であれば約100~150万円ほどで請け負ってくれることが多いです。
ただし、これは物件の規模によって大きく異なるため、もし解体工事が必要となりそうな場合はいくつかの解体工事業者に見積もりを依頼して、それを比較検討してどこを利用すべきか考えるのがおすすめです。
2.造成工事費用
平坦な土地であれば建物も問題なく建てられるのですが、敷地によっては高低差があります。
そうなると造成工事が必要です。
造成工事費用の相場は国税局などによって定められているため、家を取得する都道府県ごとに調べる必要があります。
なかでも、傾斜の急な場所では擁壁が必要となることもあるなど、造成工事費用もかさみます。
それらも視野に入れて予算を組んでいきましょう。
3.基礎補強工事費用
購入した土地によっては地盤がゆるくなっているところ、柔らかくなっているところがあります。
そこに建物を建てる際、事前に地盤調査を行い、補強が必要と判断された場合は補強工事をしなくてはなりません。
さらに、基礎もしっかりと作り込まなくてはなりません。
こうした基礎補強工事費用は、約100~150万円ほどします。
不安定な地盤の敷地を購入すると、より基礎補強工事費用もかさむので、その点にも気をつけておきたいところです。
4.電気設備工事費用
生活をするにあたって必ず必要となるのが電気設備です。
これらは略して電設などとよばれるのですが、家の取得にかかる諸費用のほかにこれら電設工事費用もかかることを忘れてはなりません。
実際に、配線工事では2~3万円ほどかかりますし、コンセントやスイッチの設置工事にも1~2万円ほどかかります。
特殊な照明機材を取り付けるなら、別途、数万円ほどかかることもあるでしょう。
これら電設工事費用には、10~20万円ほどかかると覚えておくことをおすすめします。
5.内装外装工事費用
家は完成した直後の状態だと、まだ人が住めるような状態ではありません。
内装や外装などを作り込んで、初めて命が吹き込まれるといっても過言ではないでしょう。
しかし、これらインテリアやエクステリアはこだわればこだわるほどお金もかかります。
特に、おしゃれなものを取り入れたり、最新のものを取り入れたりすると数万円~数十万円はかかります。
内装外装工事費用についても加味しておきましょう。
そのほかにもかかる費用
注文住宅に限らず、新たに家を取得する場合は諸費用の他にかかるお金があります。
その代表的なものが以下の5つです。
1. |
仮住まい費用 |
2. |
引っ越し費用 |
3. |
インフラ費用 |
4. |
通信工事費用 |
5. |
挨拶費用 |
まず土地を購入して建物を建設する場合、その間に住むための家が必要となります。
人によっては実家で過ごすという人もいますが、一定期間だけ賃貸で暮らすという人もいます。
当然ながら、仮住まいを契約すると家賃がかかるわけです。
土地を探して建物が引き渡されるまでは約半年~1年以上はかかるのが普通なので、その間にかかる仮住まい費用については注意しましょう。
また、家が完成してからも引っ越し費用がかかりますし、電気水道ガスなど生活インフラも整えなくてはなりません。
こうしたインフラ費用も欠かせません。
現代ではインターネットを引く際の通信工事費用もかかります。
生活の基盤を整えるだけでもお金がかかると覚えておきましょう。
さらに、近所の人たちに挨拶する際、手土産なども必要になります。
挨拶回りも意外な出費となることを覚えておきましょう。
諸費用の支払いに住宅ローンが使える?
なかには、「諸費用は住宅ローンで補うから大丈夫だろう」と考えている人も多いかもしれません。
しかし、どのような金融機関においても、住宅ローンの融資が実行されるのは物件の引き渡し後となるのが一般的です。
その一方で諸費用は工事の段階で必要となることも多いため、ある程度の自己資金がないと大変なことになります。
それら諸費用の支払いに活用できる「つなぎ融資」とよばれるものもありますが、これらは通常よりも金利が高く設定されています。
そもそも、つなぎ融資は住宅ローンとは別途で融資を受けることを意味するので、返済総額もかさむ可能性が高いです。
そのため、諸費用の支払いに融資は活用できるものの、おすすめはしないという結論に至りそうです。
つなぎ融資などは住宅ローンと一緒に返済していけますが、それは返済計画に直接影響を与えます。
極力は自己資金を確保しておき、諸費用を現金で払えるようにしておきましょう。
まとめ
注文住宅などを建てる際は土地を購入して建物を建設していくのが王道の流れとなります。
しかし、土地購入や建物建設には、それぞれ諸費用というものがかかります。
それも数千円単位ではなく、数万円~数十万円ほどするのが一般的です。
状況によっては数百万円に膨らむこともあるほどです。
諸費用はつなぎ融資などでカバーできますが、それでもやはり現金がまったくないというのは現実的ではありません。
まずは、どれくらいの諸費用がかかるのかを計算して、そこから逆算して自己資金を貯めておくようにしましょう。
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