戸建ての光熱費はどう抑える?高くなる理由や光熱費を節約するポイントを解説
一戸建ての光熱費は、マンションなどの集合住宅と比べて高くなる傾向があります。
電気やガスは日々の生活に欠かせないものですが、少しでも安く抑えるには節約の取り組みも大事です。
ただ、無理して取り組んでも長続きしませんので、持続可能な方法を検討する必要があります。
ここでは、戸建住宅の平均的な光熱費を紹介するとともに、無理なく実践できる節約のポイントもお伝えします。
一戸建ての光熱費が高くなる原因
そもそも、一戸建ての光熱費はマンションなどの集合住宅と比べて、なぜ高くなりやすいのでしょうか。
その理由として、一戸建ては「家が広い・部屋数が多い」「断熱性・気密性が劣る」「プロパンガスを使っている家もある」などが挙げられます。詳しく解説しましょう。
家が広い・部屋数が多い
一般的なファミリータイプのマンションは、3LDKの間取りで床面積は70m2くらいの物件が多いです。
これに対して一戸建ては、4LDKで床面積は100m2くらいが一般的でしょう。
部屋数が多くなれば照明やエアコンなどの電化製品が増えますし、面積が広いと冷暖房効率が悪くなります。
そのため、一戸建ての方が光熱費は高くなりやすいのです。
断熱性・気密性が劣る
光熱費に大きな影響を与えるのが、断熱性と気密性です。
これらの機能を高めることで、エアコンなどの稼働が少なくなり、光熱費の削減につながります。
ただ、一戸建ての場合は壁や窓など外と接する部分が集合住宅よりも広く、室内の温度が逃げやすいです。
また、集合住宅は壁一枚で上下左右に隣家があるため室内の熱を温存しやすく、一戸建てと比べて光熱費を抑えやすいといえます。
プロパンガスを使っている家もある
都市部では、一戸建てもマンションも都市ガスを使っている家庭が多いでしょう。
都市ガスは一般的に、プロパンガスよりも安く、都市ガスが使える物件を選んだ方が光熱費を抑えられます。
ただ、都市ガスが使えるエリアは限られます。
郊外の住宅地ではプロパンガスしか使えない一戸建ても多く、こうしたところに建つ物件はおのずとガス代が高くなってしまいます。
一戸建ての光熱費の平均額は?
一般的な家庭における平均的な光熱費は、年間でどれくらいかかるのでしょうか。
総務省がまとめた「家計調査年報(2022年)」によると、「二人以上の世帯」の電気代は1万2,678円、ガス代は5,232円と報告されています。
年間で換算すると、電気代は15万円以上、ガス代は6万円を超え、トータルで20万円以上の光熱費がかかっている計算です。
ただし、この調査は「二人以上の世帯」であり、マンションなどの集合住宅も含まれています。
先述の通り、集合住宅よりも一戸建てのほうが光熱費は高くなることを鑑みると、上記の額より毎月1,000~2,000円くらい上乗せした額が平均的な光熱費と考えられるでしょう。
電気代を節約する方法
光熱費の中で、大きなウエイトを占めるのが電気代です。
ここでは、一戸建ての電気代を抑えるために実践したい方法をお伝えします。
電気の無駄遣いをなくす
実践的な方法の一つが、電気を無駄遣いしないように心がけることです。
「部屋の照明はこまめに消す」「冷蔵庫には食材を詰め込みすぎない」など、基本的なことですが、こうした積み重ねが電気代の削減につながります。
消費電力の大きい家電から節電の取り組みを始めると、効果が目に見えて現れるため、長続きしやすいです。
たとえば、エアコン。設定温度を1℃抑えるだけで、電力消費量は約10%削減できるといわれます。
また、使わない家電はコンセントを抜くのも、待機電力を抑えられ節電できます。
テレビやオーディオ機器などは待機電力の消費量も多いので、効果が期待できるでしょう。
いずれの方法も無理のない範囲でおこなうことが、長続きさせるためのポイントです。
照明をLEDにする
白熱電球や蛍光灯の照明器具を使用している場合、LEDに変更するだけでも節電効果が期待できます。
仮に、一戸建てのすべての照明をLEDにすると、白熱電球や蛍光灯と比べて年間で数百円から数千円も安くなるそうです。
LEDは販売価格が高いものの、節電効果に加え寿命は10年以上と長く、長期的な目線でみるとお得になります。
省エネタイプの最新家電に変える
冷蔵庫やエアコン、テレビといった家電は、最新の商品ほど省エネ性に優れ、節電効果も高いです。
無理に変える必要はありませんが、新しい商品を購入する際には、消費電力をチェックするなど性能の高いものを選びましょう。
最新家電は価格が高くなりがちですが、10年使い続けたときの電気代も含めると、結果的に安くなることが多いです。
料金プランを見直す
ライフスタイルの多様化に伴い、電力会社ではさまざまな暮らし方に適した「お得なプラン」を用意しています。
関西電力を例に挙げると、昼間は家にいることが少ない家庭を対象に夜間電力が安くなる「eスマート10」や、オール電化住宅向けの「はぴeタイムR」といったプランを展開しています。
家での過ごし方にあわせて料金プランを変更するだけでも、毎月数百円くらい安くなるケースもありますから、検討してみてはいかがでしょうか。
電気会社を変える
いわゆる「新電力」とよばれる会社は基本料金が安く、「ガスとセットで契約するとお得になる」といった料金プランも豊富です。
ライフスタイルに適したプランを選ぶことで、電気代を節約できるでしょう。
なお、近年は価格競争が激しくなっており、倒産する新電力会社も増えています。
会社選びの際には、事業者の経営状況などもチェックすることをおすすめします。
太陽光発電システムを導入する
ZEHやスマートハウスといった家では必須アイテムの「太陽光発電システム」。
一般的な住宅でも、屋根の上にソーラーパネルを設置することで輻射熱などによる室温上昇を抑えられ、光熱費の削減が期待されます。
また、太陽光発電システムを導入すれば、売電収入を得られることも魅力です。
投資効果をシミュレーションした上で、検討されてはいかがでしょうか。
ガス代を節約する方法
ガス代も、使い方の見直しや契約プランの変更などにより、安くすることが可能です。
一戸建てのガス代を抑えるポイントをまとめました。
ガスの使い方を工夫する
コンロを使う際の工夫として、「鍋底から火がはみ出ないように調整する」「煮物は圧力鍋で調理する」「こまめに掃除する」といった点が挙げられます。
なお、お湯を沸かしたり調理したりするときは、ガスを使うよりも電気の方が安くなることが多いといわれます。
電気ケトルや電子レンジといった家電も使い分けながら、光熱費全体を削減していきましょう。
給湯器も、設定温度を下げることでガスの消費量を抑えられます。
「夏場は設定温度を下げる」「洗い物をするお湯の温度を下げる」など、こまめに調整することも節約のポイントです。
このほか、「シャワーは流しっぱなしにしない」「追い炊きの回数を減らすため、お風呂に入る時間帯をあわせる」など、できることから始めていきましょう。
プランやガス会社を見直す
ガス会社でも、さまざまな割安プランを用意しているところがあります。
一例として大阪ガスでは、エネファームを導入した家庭向けの「スマート発電料金」、ガス温水床暖房を設置している家庭向けの「あっためトク料金」などのプランを用意。
一般的な料金と比べて17~34%もお得になるそうです。
プランはガス会社によっても異なりますから、住宅設備やライフスタイルなどに適したところを選ぶことで、ガス代を安くできるでしょう。
都市ガスが使える物件を選ぶ
これから土地や家を探す方なら、「都市ガスが使える物件を購入する」のも、ガス代を節約するためのポイントです。
都市ガス対応エリアでプロパンガスを使っている方なら、都市ガスに変えるのも一手でしょう。
ただし、配管工事やガスコンロの変更などの費用が必要です。
工事費用だけで数十万円になりますから、都市ガスに変更して元が取れるかシミュレーションした上で検討されることをおすすめします。
家づくりも光熱費を抑えるポイントに
家づくりを検討されている方なら、断熱性と気密性の高い家を建てることもポイントです。
断熱性でいえば、「壁や屋根などに優れた断熱材を使用する」「ペアガラスかLow-E複層ガラスを使う」「二重サッシや樹脂製のサッシを使う」などの工夫をすることで効果を高められ、光熱費の削減も期待されます。
また、気密性を高めるには窓や扉を含め隙間を少なくすることが大事です。
大きな窓を設置すると、室内の温度が外に逃げやすくなりますから、設計の段階から検討していく必要があります。
断熱性と気密性に優れた家は、省エネ効果だけでなく、結露が生じにくくなるというメリットもあります。
結露が壁の内部に浸入して構造を腐食させると、家の耐久性にも影響を及ぼし、将来の修繕費用が高くなる恐れがあります。
その対策としても、断熱性と気密性を高めることが重要です。
まとめ
エネルギー資源の少ない日本では、石油や天然ガスなどを海外からの輸入に頼らざるを得ません。
その海外で消費量が増えたり紛争などが起きたりすれば、電気代もガス代も高騰します。
現在はまさに、その真っただ中にいるわけですから、少しでも節約して光熱費の上昇を抑える工夫が必要なときです。
無理は禁物ですが、できそうなところから始めてみましょう。
また、これから家づくりを始める方は、省エネ性能の高い住まいを建てることで光熱費を削減できます。
住み始めてからのランニングコストも含めて、トータルでお得になる家を検討されてはいかがでしょうか。
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